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2017.11.07 [イベントレポート]
東京国際映画祭「CROSSCUT ASIA」で来日した監督陣が学生に伝えたかったこと
ファン・ダン・ジー監督 カーステン・タン監督
©2017 TIFF
写真左:ファン・ダン・ジー監督/写真右:カーステン・タン監督
eiga.com

 第30回東京国際映画祭(10月25日~11月3日)の1部門として、東南アジアの映画を幅広く紹介する「国際交流基金アジアセンターpresents CROSSCUT ASIA」。4年目となった本プログラムでは映画上映だけでなく、監督やゲストを招いての文化交流も並行して開催しており、映画祭期間中に2大学で講演が行われた。

 学習院女子大学では、シンガポール出身のカーステン・タン監督と出演のタネート・ワラークンヌクロが登壇。監督の長編デビュー作となった、中年男性と象の珍道中を描く『ポップ・アイ』では「時間の流れ、時間がどのように存在しているのかを表現したいと思いました」と語り、「作品を見た人の世界が何かしら広がったり、何かしらを持って帰ってほしいと思って作っています」と製作の思いを述べた。

 また、学生から自身のキャリアについて問われると、「シンガポールの映画産業はとても小さく、ないに等しい状況なので、映画の道に進む場合、自分でその道を切り開き、自分で映画を作らなければなりません」と説明。そして、「シンガポールで映画を勉強していた頃は撮影監督を目指していた時もありましたが、ある先生に、女性で撮影監督をやるのはきついから監督の方が良い」とアドバイスを受け、監督を目指したことを明かしていた。

 一方、早稲田大学では映画を制作中の学生に向けて、ファン・ダン・ジー監督らが登壇しアドバイス。ベトナム映画の新世代として活躍する監督は、今回出品した作品『大親父と、小親父と、その他の話』で、愛の感覚や愛の経験を描きたかったと話し、「アイデアは大学2年生のときからあって、それから映画化したいとずっと思っていた」と、21年をかけて作品を完成させた経験を語った。

 さらに、師であるトラン・アン・ユン監督からの影響を問われ、「トラン・アン・ユン監督は美しくてエレガントな形で世界を描きますが、私が人や社会的なことを描くときは、汚い側面を描くことを重視しています」と自身のスタンスを述べていた。
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