人気特撮シリーズの劇場版最新作「牙狼 GARO 神ノ牙 KAMINOKIBA」が10月30日、第30回東京国際映画祭の特別招待作品としてワールドプレミア上映され、主演の栗山 航をはじめ共演の池田純矢、青木玄徳、井上正大、メガホンをとった雨宮慶太監督が東京・六本木のEXシアターでの舞台挨拶に出席した。
2005年に雨宮監督によって創出された同シリーズは、最強の称号「ガロ」を受け継ぐ魔戒騎士たちと、闇にすみつく魔獣“ホラー”の戦いを描く。従来のヒーロー作品とは一線を画すダークな世界観や、最先端VFX技術を駆使したアクションシーンが人気を博した。今作は道外流牙(栗山)を主人公とした、「牙狼 GARO 闇を照らす者」「牙狼 GARO GOLD STORM 翔」に続く物語で、“流牙シリーズ”の登場人物が一堂に会する。
タキシードに身を包み、ビシッと登場した栗山は「僕の気持ちの強さが服装に出ています。今日を迎えられて本当に幸せ」とニッコリ。25日には同映画祭オープニングセレモニーに参加したが、「『牙狼』という作品で、国際映画祭のレッドカーペットを歩けるとは。役者として本当に幸せです」と喜びを反芻していた。
さらに自身の提案がシナリオに反映されているそうで、「僕とまーくん(井上)で話し合い、雨宮監督に提案し、『いいじゃないか』と採用されたシナリオもあります」と述べる。長年参加し続けてきたからこその出来事なだけに、「改めて、歴史の深さを感じた」と目を細め、「流牙シリーズが、この作品で集大成にはなりましたが、僕は『牙狼』であり続けますし、誇りに思っています。プロフィールから『牙狼』を消すことはありません」と万感の思いを口にした。
楠神哀空吏役の青木は、「すごくハードな現場でしたが、スタッフと役者陣、チーム一丸となってスムーズでした。危ないアクションもありましたが、頑張った甲斐がある」と充実の面持ち。これに雨宮監督は「青木の衣装が、一番お金がかかっている。持ち道具やメガネなど、全部が純銀製なので」とぶっちゃけ、青木も「矢尻をたくさん持っているんですが、それだけで30万円ほどかかっていると思います」と苦笑しきりだ。
また、池田と井上が軽快なジョークとボケを繰り出せば、栗山と青木がツッコミを入れるなど、和やかな掛け合いに観客は沸きっぱなし。そんな俳優陣の様子に、雨宮監督は「今回の現場が一番平常心で居られた。俳優さんたちが、つかず離れずのすごく良い関係性。いい仕事をさせてもらって、僕のほうが感謝しています」と信頼をにじませていた。
「牙狼 GARO 神ノ牙 KAMINOKIBA」は、2018年1月6日に公開。なお第30回東京国際映画祭は、11月3日まで開催される。