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2017.10.30 [イベントレポート]
『花とアリス』蒼井 優&鈴木 杏 思い出語る「浜辺で掘ったら死体が?」
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   第30回東京国際映画祭の「Japan Now 銀幕のミューズたち」部門で、『花とアリス』が10月30日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、出演の蒼井 優、鈴木 杏、岩井俊二監督がQ&Aに登場した。

 明るく素直な花(鈴木)と、おてんばのアリス(蒼井)。幼なじみの女子高生の日常、恋愛、友情を描いた2004年の公開作。2015年には前日譚となるアニメ映画「花とアリス殺人事件」が製作され、2人が声優として出演した。

 アニバーサリーイヤーに「銀幕のミューズ」を務める蒼井は「私のミューズです」と言って、私生活でも仲良しの鈴木を紹介。岩井監督は「立派なミューズになりました。あの頃は天真爛漫で弾けまくっていました。2人でキャーキャー楽しそうにやっていた。箸が転んでも……というエネルギッシュな現場でした」というと、「桜で雪合戦みたいなことをしたよね。休憩中、勝手に遊んでいたら、(本編でも)採用になった。杏と遊びたくて仕方なかった」と蒼井。蒼井が2歳年上だが、同じ高校に通い、一緒に昼ごはんを食べていたという。

 作品を振り返った2人。「私、若い時って、こんな鼻声だったんだな。あと、亡くなったカメラマンの篠田昇さんのまなざしが素敵。それがあって、野猿のような少女時代を過ごせたんだな、と。大人になると、分かりますね」(蒼井)。「元々、岩井さんの映画が好きだったので、今思っても、不思議。若かったし、エアポケットのような、なんとも形容できない気持ちになる……。貴重な時期の貴重な作品のひとつです」(鈴木)

 今の「『花とアリス』の物語はどうなっているでしょう?」と投げかけられると、蒼井は「できないから、アニメにしたんですよ。どこの保険に入ろうとか、夢のない話になってしまう。たぶん、適当な人と結婚して、離婚しているんじゃないですかね」と笑い。鈴木も「2人が幸せな家庭を築けているかは疑問」というと、蒼井も「アリスはそんな感じがするね。幸せをなぎ倒している。花が社交性を身に着けていたら、面白いけど」と答えた。

 岩井監督は製作過程を振り返って、「ショートフィルムを作ろう、というところから始まった。2人の日常から切り取っていくみたいな感じで、盛り上がらない話だなと思ったけど、ゾーンに入ると、どんどん生まれてくる。公開が終わっても、ずっと花とアリスがいる。だから、『花とアリス殺人事件』も作ったんです」。観客からは「今の『花とアリス』を作って欲しい」とのリクエストを受け、「何も具体化していないけども、2人の関係や性格が逆転しているとか面白いかな。宿題で持って帰ります」と答えた。

 好きなシーン、思い出を聞かれると、蒼井は「杏が体育座りして、イヤホンで落語を聞いているところが好き。個人的に覚えているのは、生まれて初めて白塗りをした時のこと。監督、スタッフに見られた瞬間、恥ずかしくて、涙が出てきた。当時は初々しい感性があったなと思います」。鈴木は「優ちゃんの(セリフ)『冗談・で・す・よ』がたまらなく好き。あと、喫茶店で宮本先輩とデートするシーンで、鏡の後ろに優ちゃんが写って、階段の下からガッツポーズする時の顔が忘れられない。本編には入っていないけど、ひどい顔していたよ」。

 岩井監督は「思い出は浜辺で撮影した時かな。なんかの死体が出てきて……最初、人の死体じゃないか、と思って、パトカーまで呼んだら、座礁したイルカの死体だった。地元の人が埋めていたものを掘り返してしまったんです。2人が!」というと、蒼井は「いや、岩井さんの指示の下ですよ」と返していた。

 第30回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。
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