第30回東京国際映画祭のオープニングセレモニーが10月25日、東京・EXシアター六本木で行われ、特集企画「Japan Now 銀幕のミューズたち」に登場する安藤サクラ、蒼井優、満島ひかり、宮崎あおい、アンバサダーを務める女優で歌手の橋本環奈、コンペティション部門のトミー・リー・ジョーンズ審査委員長らが出席した。この日は雨天のなか、ファン約1900人が集まった。
同世代の人々に映画の魅力を伝える大使として同映画祭に参加する橋本は、「アンバサダーを務められることを、心から光栄に思っています。今年は第30回という節目の年。今日から最終日まで、東京国際映画祭をもっともっと様々な人々に知っていただき、盛り上げていけるように頑張っていきたいと思います!」と意欲満々。各特集企画の魅力を語るなかで、「ミッドナイト・フィルム・フェス!」では「本当は全部見たいんですが、特に新海誠監督の特集、『マイケル・ジャクソン スリラー3D』に注目しています」と明かしていた。
安藤、蒼井、満島、宮崎がステージに登場すると、司会の笠井信輔氏は「4人がステージに勢ぞろいするのは初めてなんじゃないですか?」と驚きを隠せない様子。「こうやってそろうことはなかったですし、なかなかない機会です。あまりにテーマが大きすぎるので、なるべく何も考えずに楽しんじゃえって気持ちです」と安藤がほほ笑むと、蒼井は「30代に入ってから、同年代の役者さんがいるということが、こんなに心強いものなんだと実感しています」と胸中を吐露すると「機会があれば、この4人を使って監督をしようという方がいらっしゃればいいな」とまさに“夢のような映画”の製作を提案していた。
一方、満島は「私はここにいる皆さんの芝居が本当に大好き。自然や場の空気、その日のものを自分の力に変えている。より大きく感じて、より少なく表現するような素敵な俳優さんたちだと思っていて、この場に立てていることがすごく嬉しく思います」とニッコリ。挨拶のトリを任された宮崎は「レッドカーペットを歩かさせていただいた時、本当にたくさんの方が集まっていました。活気のあるお祭りに参加できていることを、改めて幸せに感じましたし、4人でこの場に立てることも光栄に思っています」と言葉を紡いでいた。
ジョーンズは、審査員を務めるビッキー・チャオや永瀬正敏らとともに大きな拍手で迎えられると「全員が名誉ある映画祭の審査員として立つことができ、大変嬉しく思います」と感謝を述べた。やがて「私自身はアメリカの映画産業における創造性や革新性を大変誇りに思っています。そして、この映画祭の審査員として、人々に対して感情的、または知的な理解を求めるような作品を見られることが非常に楽しみです」と思いの丈を述べていた。
またオープニング作品に選ばれた「鋼の錬金術師」の舞台挨拶も行われ、主演の山田涼介、共演の本田翼、曽利文彦監督が出席。緊張の面持ちでステージに上がった山田は「『鋼の錬金術師』の原作漫画は、世界中の皆さんに愛されている作品」と前置きしたうえで「世界中の皆さんが好きな理由は、ぶれない“日本の魂”が込められているからだと思う」と分析した。そして「実写版も世界中の皆さんに愛していただけるんじゃないかなと思います。映像だけではなく、物語も“濃い”内容になっています」と力強くアピールしていた。
そのほか、第30回記念オープニングスペシャル作品「空海 KU-KAI」の主演・染谷将太、共演の阿部寛、松坂慶子、ホアン・シュアン、シン・ポーチン、世耕弘茂経済産業省大臣、林芳正文部科学省大臣も登壇した。第30回東京国際映画祭は、11月3日まで東京・六本木ヒルズほかで開催。