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2017.10.25 [イベントレポート]
吉井和哉、イエモン復活劇追うドキュメンタリーで「3回泣きそうになった」 『オトトキ』
『オトトキ』

eiga.com

2016年に再結集した4人組の人気ロックバンド「THE YELLOW MONKEY」の復活劇を追ったドキュメンタリー映画「オトトキ」が10月25日、第30回東京国際映画祭の特別招待作品部門で上映され、バンドメンバーと松永大司監督が舞台あいさつを行った。

 1992年のデビュー以来、数々のヒット曲を送り出し、シングル、アルバム合わせて1000万枚以上のセールスを記録し、2001年に活動を休止した「THE YELLOW MONKEY」(イエモン)。2016年に15年ぶりの再結集を果たし、全42公演、36万人を動員するツアーで完全復活を遂げた。本作は、野田洋次郎、杉咲花主演の映画「トイレのピエタ」の松永大司監督が1年間に渡って、イエモンを密着したもの。第22回釜山国際映画祭ワイド・アングル部門でワールドプレミア上映され、この日、東京国際映画祭特別招待作品として上映された。

 上映後、観客の黄色い歓声に迎えられて、メンバー4人は登壇。ベースの廣瀬洋一は「丸裸イエローモンキーという感じで、赤裸々な部分がまるっとドキュメントされている。なんでもいいや、全部見せてしまえ、という感じでした」。ギターの菊地英昭は「見てもらうと、分かるけれども、結構なところまでみせている」。ドラムスの菊地英二は「監督のドキュメンタリー独特なんですよ。すっと入ってきちゃうんですよ。撮られている感じを忘れてしまう。不思議なチカラを持っている。うちの庭でも撮影していて、鳥の巣かと思ったら、監督の頭だった。うちのおふくろはご飯まで出しています。家族みたいものだと思っていました」と振り返った。

 ボーカル&ギターの吉井和哉は「みなさん、泣きました?」と観客に向けると、「泣きました!」との声。「泣くよね? 僕、3回、泣きそうになりました」。見どころについて聞かれると、「年明けのロックインジャパンでの俺の『声が出ないぞ』という名演技かな(笑)。いや、その時はメンバーの優しさが身にしみました」。菊地英二は「演奏しているシーンは、ああ、バンドだなと思いましたね。『球根』だったり、『Romantist Taste』だったり。イエローモンキーじゃないと、こんな風にはならないよな。そういうことを映画に落とし込んでいただいた」と監督に感謝した。

 松永監督は「1年近く撮らせてもらう中で、なるべく、客観的にという思いでいました。メンバー4人には信頼してもらわないといけないんだけども、身内にならないように、と。でも、ツアーに同行させてもらい、いろんな時間を見させてもらう中で、入り込まないようにするのが大変。どんどん好きになってしまって、それぞれの苦しい瞬間とか、人に見せたいくないだろうなという瞬間に立ち会った時に、『俺、なんでこんな瞬間にカメラを回しているんだろうな』と思ったこともあった」と話した。

 題名については「ロックバンドのドキュメンタリー映画は普通、ファン以外は見に行きにくい。このタイトルで、お客さんが来るか、どうかはわからないんですけども、あんまり意味が分からない方がいい、意味を含ませたいと思って、決めました。メンバー4人を知らない人にも見てもらって、僕が感じる魅力が一つでも伝わって、それでライブにきてもらえれば」と明かした。

 最後に、吉井は「家族というものがキーワードになっているような気がします。みなさんで楽しめる映画だと思いますので御覧ください」とアピール。メンバーは「再結集してよかったね!」と喜びあっていた。

 「オトトキ」は11月11日から全国公開。第30回東京国際映画祭は、10月25日~11月3日に東京・六本木ヒルズ、EX THEATER ROPPONGIほかで開催。コンペティション、特別招待作品など国内外の出演者による舞台挨拶やティーチインイベントが連日行われる。
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