国際交流基金、ユニジャパン(東京国際映画祭)、上海国際影視節有限公司(上海国際映画祭)が共同で中国の上海・深セン・昆明で開催する「2017 中国・日本新作映画上映会」(中国語:2017 中国・日本新片展)のオープニング作品、クロージング作品、そして訪中するゲストが決定しました。
今回の上映会のオープニングを飾るのは吉田大八監督の『美しい星』。中国では初の上映となり、12月1日上海でのオープニング上映では、吉田大八監督、そして同作品に出演された橋本愛さんが中国の観客の前に登場します。橋本さんは 初の中国訪問となります。
クロージング作品には小林政広監督の『海辺のリア』が選ばれました。上映会の最終日である12月3日(日)には、小林政広監督、宮川朋之プロデューサーが深センを訪れ、クロージングセレモニーと作品上映後のQ&Aに出席し、中国の映画ファンと交流を深めます。
他にも、今回の上映がワールドプレミアとなる『不能犯』の白石晃士監督が上海と昆明、『ユリゴコロ』『心が叫びたがってるんだ。』の熊澤尚人監督が上海と深センを巡回し、それぞれの作品の魅力を中国に広めます。
中国での作品上映、中国訪問決定についてのコメント
吉田大八(オープニング作品『美しい星』監督)
30年来、念願の企画だった『美しい星』と共に、この貴重で有意義な上映会に参加できることが本当に嬉しいです。中国での新しい観客の皆さんとの出会いを、心から楽しみにしています。
橋本 愛(オープニング作品『美しい星』出演)
日本の新作映画の中でも地に足ついてぶっ飛んでいる映画『美しい星』で、この上映会の幕開けが出来ることにとてもときめいています。吉田監督は心が熱い上にとてもクレバーなので、いつも高度な作品を作っている印象です。その高度は相変わらず、かつユーモラスで、かっこよくて、爆発力のあるこの映画が私は大好きです。中国の皆様にとって、とんでもない体験となりますように。
小林政広(クロージング作品『海辺のリア』監督)
中国で『海辺のリア』が上映されること、とても光栄に思っています。『春との旅』から始まった仲代達矢さんとの映画作りはこの作品で三作目となります。最高齢(多分)のアイドル映画を作ったつもりです。どうぞ、お楽しみください!
「2017 中国・日本新作上映会」概要
名称:
「2017 中国・日本新片展」(日本語:「2017 中国・日本新作上映会」)
会期:
2017年12月1日(金)~3日(日)
会場:
(上海)上海大光明電影院、新天地UME国際影城 /(昆明)昆明百老滙影城
(深セン)深圳百老滙電影中心、深圳百老滙影城cocopark店
上映作品:
『美しい星』(吉田大八監督 ※オープニング作品)
『海辺のリア』(小林政広監督 ※クロージング作品)
『南瓜とマヨネーズ』(冨永昌敬監督)、『心が叫びたがってるんだ。』『ユリゴコロ』(熊澤尚人監督)
『光』(河瀨直美監督)、『覆面系ノイズ』(三木康一郎監督)、『不能犯』(白石晃士監督)
『武曲』(熊切和嘉監督)、『彼らが本気で編むときは、』(萩上直子監督)
合計10作品、1都市での上映作品は各9作品
主催:上海国際影視節中心、独立行政法人国際交流基金、公益財団法人ユニジャパン
【オープニング作品】
『美しい星』
【ストーリー】
その手で“美しい星・地球”を救えると信じた、とある平凡な“宇宙人一家”の悲喜劇
“当たらない”お天気キャスターの父・重一郎、野心溢れるフリーターの息子・一雄、美人すぎてまわりから浮いている女子大生の娘・暁子、心の空虚をもて余す主婦の母・伊余子。そんな大杉一家が、ある日突然、火星人、水星人、金星人、地球人(?)として覚醒。“美しい星・地球”を救う使命を託される。ひとたび目覚めた彼らは生き生きと奮闘を重ねるが、やがて世間を巻き込む騒動を引き起こし、それぞれに傷ついていく。なぜ、目覚めたのか。本当に、目覚めたのか 。
そんな一家の前に一人の男が現れ、地球に救う価値などあるのかと問いかける。
【キャスト・スタッフ】
リリー・フランキー
亀梨和也 橋本愛 中嶋朋子 / 佐々木蔵之介
原作:三島由紀夫「美しい星」(新潮文庫刊) 脚本:吉田大八 甲斐聖太郎 音楽:渡邊琢磨
劇中曲:「金星」(作詞・作曲:平沢進/歌:若葉竜也 樋井明日香)
製作:「美しい星」製作委員会 助成:文化庁文化芸術振興費補助金
企画・制作プロダクション:リクリ 企画・製作幹事・配給:ギャガ
監督:吉田大八
gaga.ne.jp/hoshi/ ©2017「美しい星」製作委員会
【クロージング作品】
『海辺のリア』
【ストーリー】
桑畑兆吉(仲代達矢)は、舞台、映画にと、役者として半世紀以上のキャリアを積み、さらに俳優養成所を主宰する大スターだった。
芝居を愛し続けた、かつてのスターも、今や認知症の疑いがあり、長女・由紀子(原田美枝子)とその夫であり、兆吉の弟子だった行男(阿部 寛)。
そして、由紀子と愛人関係にある謎の運転手(小林 薫)に裏切られ、高級老人ホームへと送り込まれる。
遺書を書かされた挙句にだ。
しかし、ある日、兆吉はその施設を脱走する。なにかに導かれるように、あてもなく海辺を歩き続ける。
シルクのパジャマ姿にコートを羽織り、スーツケースをひきずって―。
兆吉は彷徨い歩くなかで、妻とは別の女に産ませた娘、伸子(黒木 華)と突然の再会を果たす。
兆吉には、私生児を産んだ伸子を許せず、家から追い出した過去があった。
伸子に「リア王」の最愛の娘・コーディーリアの幻影を見た兆吉。兆吉の身にも「リア王」の狂気が乗り移る。
かつての記憶が溢れ出したとき、兆吉の心に人生最後の輝きが宿る―。
【キャスト・スタッフ】
仲代達矢
黒木華、原田美枝子、小林薫、阿部寛
エグゼクティブプロデューサー:杉田成道 プロデューサー:宮川朋之、小林政広
脚本・監督:小林政広
企画・制作:モンキータウンプロダクション