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2017.11.05 [イベントレポート]
「芸術に関わる者として現実と非現実についても考えていました」10/29(日):Q&A『現れた男』

現れた男

©2017 TIFF
オープニングイベント・レッドカーペットに登壇した『現れた男』チーム。右から4番目がプラープダー・ユン監督

 
10/29(日)、アジアの未来『現れた男』の上映後、プラープダー・ユン監督、俳優のピーラポン・キットルーンピロムスックさん、プロデューサー/衣装を担当のカッタリーヤー・パオシーチャルーンさん、プロデューサーのソーロス・スクムさんをお迎えし、Q&A が行われました。⇒作品詳細
 
プラープダー・ユン監督:本日初めての上映に来てくださりありがとうございます。
 
ピーラポン・キットルーンピロムスックさん:皆さんこんばんは。初めての上映に来てくださり本当にありがとうございます。
 
カッタリーヤー・パオシーチャルーンさん:日本の観客の皆さん、海外の観客の皆さん、日本でレジデンスをしているタイ人の皆さん、本当にありがとうございます。
 
ソーロス・スクムさん:今日は台風の雨の中いらしてくださりありがとうございます。チケットが完売して本当にうれしいです。
 
Q:映画監督業に進出されたきっかけは?
 
プラープダー・ユン監督:もともと作家なのですが映画製作にも興味がありまして最近やっと本格的に映画を撮ることができました。一作目の作品が2016年の“Motel Mist”という作品ですが映画を撮ることができたのはここにいるソーロスさんとカッタリーヤさんが一生懸命プロデューサーとして支援してくれたからです。
 
ソーロス・スクムさん:もともとプラープダーさんは、ペンエーグ・ラッタナルアーン監督の『地球で最後のふたり』『インビジブル・ウェーブ』の脚本を書いていたので技量はあったと思います。一作目の“Motel Mist”の脚本を見せてもらったときにすごく興味深い話で初めて観るようなジャンルでチャレンジングだなと思いました。私が初めて制作する映画だったこともありますが、実際に制作してハッピーな気持ちになりました。
 
Q:この作品の着想は?
 
プラープダー・ユン監督:きっかけというのは色々ありまして文章を書くときに色々なアイデアがあるのですが個人的なアイデアとして、例えば家の前で全く知らない人が寝ていてドアを開けたら、全く知らない人なのに家に入ってきて、そこから関係が出来ていくということがすごく頭の中にありました。
芸術に関わる者として現実と非現実についても考えていました。
 
Q:ピーラポンさんは人気劇団の俳優さんで、日本でも公演されたことがあるとお聞きしていますけれども、プラープダー監督との今回のお仕事はどのような感じでしたか。
 
ピーラポン・キットルーンピロムスックさん:プラープダー監督はすごく意図が明確でやりやすかったです。例えば他の監督だったら、かなりたくさん話さないと分からない場合もあったのですが、撮影に入る前にプラープダー監督ともよく話をして議論をして、実際の撮影はスムーズにいきました。
 
Q:キャスティングについて
 
プラープダー・ユン監督:美女とイケメンという観点です。まず、この映画の制作は時間と予算の制限がありました。ですから、キャスティングの時間もすごく短かったです。ヒロインのチャヤーニットさんなのですが、元々別の作品の演技を見たことがあって興味があったので、キャスティング担当のスタッフに連絡をしてもらって彼女は早い段階で決まりました。ピーラポンさんの事は実は知らなかったのですが、彼のパフォーマンスアートを見て、彼だったら私の映画のコンセプトを理解してくれるだろうと、呼び出して話をしました。
そして、ヒロインとピーラポンさん二人で演技のデモをしてもらったところ、とても良い化学反応が起きて、この二人で行こうと決めました。
 
Q:参考にされたような作品はありますか?
 
プラープダー・ユン監督:直接的に参考にしている作品はないです。強いて挙げるなら、クラシックな古典的な映画だとヒッチコックの『ロープ』、『セックスと嘘とビデオテープ』ですね。
今回の映画には登場人物が二人しか出てきていません。ロケーションも一か所しか使用していません。しかも会話劇で、舞台のような作りになっています。そして、二人の会話で観客の興味を引く。そういったタイプの映画はもともと好きです。

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