『ジョージ・マイケル:フリーダム』は彼のキャリア全般を網羅しつつも、この故グラミー受賞者がアーティストとして昇華した、激動の時期に焦点を当てています。高い評価を得たベストセラー・アルバム『リッスン・ウィズアウト・プレジュディス Vol.1』を制作するまでの期間と、のちに続く、最高裁まで争ったレコード会社との有名な確執を描く一方で、恋人のアンセルモ・フェリッパの死に対する心の内を語っている様子も伺える内容です。早すぎる死の前に撮影された本ドキュメンタリーは、ジョージ本人がナレーションを担当。遺作となってしまったこのドキュメンタリー・フィルムの制作には本人も深く関わっており、ジョージは亡くなる直前まで、このフィルムの仕上げに励んでいました。
『ジョージ・マイケル:フリーダム』には、このたび初公開となるジョージ本人の驚くべきオフ・ショットを含むお宝映像も登場し、彼の人生におけるこの波乱に満ちた時期について本人の口から語られています。彼がどのようにして、それまで常識とされていたレコード契約のあり方に立ち向かい、個人及びアーティストとしての自由を獲得する為に孤独に闘ったのか、そして彼がいかに音楽業界のルールを書き換えることに貢献し、のちの音楽史に最も影響を与えたアーティストの一人となったのかがわかります。同時に彼は、なぜ表舞台から退き、名声に背を向けたのかも語っています。
この長編ドキュメンタリー作品には、アカデミー賞候補にもなったデヴィッド・フィンチャー監督が手がけた「Freedom! ’90」に登場した5人の元祖スーパーモデル達、ナオミ・キャンベル、クリスティー・ターリングトン、シンディ・クロフォード、タチアナ・パティッツ、リンダ・エヴァンジェリスタが登場し、あの歴史的ミュージック・ビデオの撮影秘話について初めて語っています。本作にはまた、スティーヴィー・ワンダー、エルトン・ジョン、ナイル・ロジャース、マーク・ロンソン、リアム・ギャラガー、トニー・ベネット、メアリーJ・ブライジ、俳優のリッキー・ジャーヴィス、同じく俳優/司会者のジェームズ・コーデン、芸術家のトレイシー・エミン、モデルのケイト・モス、ファッション・デザイナーのジャン=ポール・ゴルチェといった、多くの各界の著名なレジェンド達がジョージの友人たちとして登場します。