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部門紹介
東京国際映画祭の上映作品は、多彩な 9 つの主要部門によって構成されています。
コンペティション Competition
2017年1月以降に完成した長編映画を対象に、世界各国・地域の応募作品の中から、厳正な予備審査を経た15本の作品を期間中上映します。今年は88の国と地域から1,538本もの応募がありました。国際的な映画人で構成される審査委員のもと、クロージングセレモニーで各賞が決定されます。
アジアの未来 Asian Future
“アジア発、世界へ、未来へ!”長編映画3本目までのアジア新鋭監督の作品をいち早く上映するアジア・コンペティション部門。日本から中東まで、いま最も活気に満ちたアジア圏のこれからの映画界をリードする作品を紹介します。また、選出された作品の監督やキャスト・スタッフを招聘して日本の観客や映像業界との交流を図り、アジアの才能を世界へ発信します。最優秀作品には「アジアの未来 作品賞」が贈られます。さらに、文化の違いを超えて国際的に活躍していくことが期待される監督に、「国際交流基金アジアセンター特別賞」が贈られます。
日本映画スプラッシュ Japanese Cinema Splash
海外への飛躍を強く意識した部門。活況を呈する日本のインディペンデント映画から、とりわけ個性が強く、独創性とチャレンジ精神に溢れる作品を監督のキャリアを問わず紹介します。出品作品は、海外から招聘する国際映画祭プログラマーやプレス、バイヤーに積極的に紹介されます。
特別招待作品 Special Screenings
日本公開前の最新作をプレミア上映する特別招待作品部門は、オープニング、クロージング作品を中心に大作や話題作が揃う、華やかな部門です。国内のみならず海外からもスターが来場し、会期中に開催されるイベントを大いに盛り上げます。
Japan Now Japan Now
現在の日本を代表する作品を、映画祭独自の視点で選考した部門です。今日の日本映画を通して、海外に“日本の今”とそこに在る日本の美意識、文化を知ってもらうとともに、日本の方々にも日本映画の今を概観して貰う目的です。また、今年は30周年にあたり、『Japan Now 銀幕のミューズたち』と題して“日本の今”を代表する女優たち、安藤サクラさん、蒼井優さん、満島ひかりさん、宮﨑あおいさん(アルファベット順)の4人も特集します。
ワールド・フォーカス World Focus
世界各国・地域の映画祭受賞作や話題作、あるいは有名監督の日本で紹介されていない新作に注力し、日本公開が未決定の貴重な作品を取り上げます。欧米やアジアで注目を集める作品が揃います。TIFF 開催後に半数以上の作品の日本公開が決定。「ワールド・フォーカス」が世界の話題作のショーケースとしての役割を果たしていきます。
国際交流基金アジアセンター presents CROSSCUT ASIA 
The Japan Foundation Asia Center Presents CROSSCUT ASIA #04: What’s Next from Southeast Asia
アジアの国、監督、テーマなど様々な切り口のもとでアジア映画を特集していく「国際交流基金アジアセンターpresents CROSSCUT ASIA」部門。タイ、フィリピン、インドネシア特集に続き、ASEAN設立50周年を迎える本年は、東南アジアの国々の映画を幅広く紹介。フィリピンのブリランテ・メンドーサ、ベトナムのトラン・アン・ユン、タイのアピチャッポン・ウィーラセタクンなど、東南アジアの名監督が直々に推薦する若手監督の作品を紹介し、先輩から後輩へとつながる東南アジア映画の系譜に注目します。
日本映画クラシックス Japanese Classics
デジタル・リストアされた日本映画を上映する本部門では、日本が誇る名作の数々が鮮やかにスクリーンに甦ります。
ユース (TIFF チルドレン/ TIFF ティーンズ) Youth (TIFF Children / TIFF Teens)
少年少女に映画の素晴らしさを体験してもらう部門です。「TIFFティーンズ映画教室2017」では中学生たちが限られた時間の中で映画を作り、その驚くべき成果をスクリーンで発表します。「TIFFチルドレン」は小学生を対象に、サイレント映画の名作をパフォーマンス付きでお届けします。チルドレンはもちろん、親の世代も楽しめること必至です。「TIFFティーンズ」は中高生世代を主人公や主題に持ち、国際映画祭で評価された秀作を上映していきます。大スクリーンで見る映画の迫力や美しさ、そして世界の広さを楽しみながら経験することで、未来の映画ファンがここから育っていくはずです。

第30回東京国際映画祭 特別上映作品・共催/提携企画

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プログラミング・ディレクター
「コンペティション」プログラミング・ディレクター
矢田部吉彦

矢田部吉彦

(やたべ よしひこ)

フランス・パリ生まれ。スイス育ち。日本興業銀行(現みずほ銀行)に勤務。退職後、映画の配給、宣伝を手がける一方、ドキュメンタリー映画のプロデューサーおよびフランス映画祭の運営に携わる。その後、東京国際映画祭に入り、上映作品の選定を行う作品部の統括を担当。同時に「日本映画・ある視点」(第17~25回)、「日本映画スプラッシュ」(第26回~)部門のプログラミング・ディレクターも務める。映画祭の生え抜きスタッフとして、2007年から「コンペティション」部門のプログラミング・ディレクターに就任。

「アジアの未来」プログラミング・ディレクター
石坂健治

石坂健治

(いしざか けんじ)

早稲田大学大学院で映画学を専攻し、アジア映画、ドキュメンタリー映画に関する研究・批評活動を開始。1990年より2007年まで国際交流基金専門員としてアジア中東映画祭シリーズを企画運営。2007年の第20回TIFFより現職。2011年開学の日本映画大学教授・映画学部長を兼職。著書に「ドキュメンタリーの海へ 記録映画作家・土本典昭との対話」(現代書館)など。

「Japan Now」プログラミング・アドバイザー
安藤紘平

安藤紘平

(あんどう こうへい)

青年時代、寺山修司に師事。繊細で独創的な表現力で知られる映像作家。ハイビジョンを使っての作品制作では世界的な先駆者。多数の作品で、ハワイ国際映画祭銀賞、モントルー国際映画祭グランプリなど数多く受賞。パリ、ニューヨーク、ロサンゼルス、東京などの美術館に作品収蔵。2001、2005年パリにて安藤紘平回顧展開催。早稲田大学名誉教授。

TIFFティーンズ プログラミング・アドバイザー
田平美津夫

田平美津夫

(たひら みつお)

1992年日本初の「子どもたちの国際映画祭 K i n d e r F i l m Festival」を開催し、 1994年からは単独でプロデューサー業務とフェスティバル・ディレクターを兼任。2015年「キネコ国際映画祭」と改名、会場を二子玉川に移し日本最大の子ども国際映画祭として成長させた。世界の子ども映画祭と交流を持ち、2016年からは幼児からティーンズまでが鑑賞できる作品を日本から世界に発信している。また、日本で初めてライブ・シネマ(生吹き替え上映)を取り入れ、全国での上映も行うなど25年に渡り活動を続けている。

アニメーション特集 プログラミング・アドバイザー
氷川竜介

氷川竜介

(ひかわ りゅうすけ)

1958年兵庫県生まれ。アニメ・特撮研究家、明治大学大学院客員教授。東京工業大学卒。文化庁メディア芸術祭審査委員、毎日映画コンクール審査委員、文化庁映画賞映画功労部門選考委員などを歴任。日本SF作家クラブ会員。文化庁向けに「日本特撮に関する調査報告書」「日本アニメーションガイド ロボットアニメ編」を執筆。近著「細田守の世界――希望と奇跡を生むアニメーション」(15/祥伝社)など。

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