中年に差し掛かったイザベルは、シングルマザーのアーティスト。恋愛意欲は盛んで、残りの人生の伴侶を求めてデートを繰り返す。しかしどの相手にも一長一短があり、なかなかうまくいかない。やはりこの年になると難しいのだろうか?
名匠C・ドゥニ監督が描く、大人の女の恋愛コメディ・ドラマ。相手探しに懸命なイザベルは思わず応援せずにいられない魅力に溢れ、相手役の男たちも「あるある感」たっぷりである。ドゥニ監督は小説家で戯曲家のクリスティーヌ・アンゴと意気投合し、互いの経験を盛り込みながら大人の恋愛の断片を繋ぎ合わせる形で脚本執筆を進めていったという。イザベル役には早くからJ・ビノシュ以外にあり得ないと確信し、美人で官能的な身体と失敗に負けない意思を持ち、まだ愛に勝機があるものの必ず勝つとは信じきれない状況にある女性像を作り上げた。ビノシュはナチュラルな魅力で期待に応え、C・ドゥニの新境地とも呼べる大人のラブコメに抜群の説得力をもたらしている。アラフォー以上のオトナは必見の本作はカンヌ映画祭でも大好評を博し、監督週間部門のSACD賞を受賞した。
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